2025.7.17
retsumugiの素材
お役立ちコラム
リツムギのリノベーションでは素材の質感にこだわります。
”塗り壁調のクロス”、”木目調のクッションフロア”のように、何かを模倣してつくられた素材では決して再現することのできない「本物の質感」があり、それは真に豊かな空間をつくります。また、無垢の床や漆喰といった自然素材は断熱性や調湿性といった機能性も兼ね備えており、コンクリート造の無機質な空間に温かみを与えてくれます。
私たちのこだわりの素材のうちのいくつかをご紹介します。
無垢の床
私たちのリノベーションでは、無垢の床材を使うことにこだわりを持っています。
マンション特有の「底冷え」は、住まいの快適さを左右する大きな要因のひとつです。冷えたコンクリートからじわじわと冷気が伝わり、足先が冷たく感じることも少なくありません。
だからこそ、一般的なフローリングと比べて熱伝導率が低く、断熱性に優れる無垢材を床に選ぶことには、大きな意味があります。とくに杉やひのきといった針葉樹は、木の中に空気をたっぷりと含んでおり、冬でもほんのりあたたか。朝、素足で床に触れたときの、やさしいぬくもりがとても心地よいのです。
また、この杉やひのきが放つ豊かな香りも大きな魅力のひとつです。家に帰ってきてドアを開けた瞬間、ふわっと広がる木の香り。お客様から「木のいい香りがする」と言っていただけることも多く、その香りはリラックス効果ももたらします。
一般的なフローリングのように、一度傷がついたら剥がれて劣化していく素材とは違い、無垢材は年月とともに色が深まり、味わいが増し、住まう人と一緒に歳を重ねていく素材です。無垢床ならではの質感の良さや、経年による美化を楽しみ、味わえることも、無垢材の魅力かと思います。

漆喰
漆喰は目に見えない細かな穴が無数に空いた「多孔質構造」を持っており、空間の湿度をほどよく整えてくれる優れた調湿性を持つ素材です。
マンションは気密性が高く、湿気がこもりやすいため結露に悩まされる方も多いかと思いますが、そんなマンションだからこそ漆喰の良さが活きると考えています。
漆喰は静電気を帯びにくく、ホコリや汚れが付きにくいため、美しい状態を長く保てるという点も魅力です。ビニールクロスのように10年〜20年ごとに張り替える必要がなく、自然素材ならではの美しさを日々の暮らしの中で感じていただけます。
また、塗り方や模様の表情によって空間に豊かなニュアンスを加えられるのも塗り壁ならでは。照明の光がやさしく凹凸を照らし、空間に陰影と温もりが生まれます。

ラワン
造作家具の扉や壁の仕上げ材としてよく使用するラワン材。節が少なく、落ち着いた表情が魅力で、やわらかな木の風合いを比較的安価に実現できる素材です。
一口にラワンといっても、その色合いや木目の表情はじつに多彩です。赤みを帯びたもの、黄みがかったもの、白っぽいものなど、異なる風合いがあり、同じラワンでも印象は大きく異なります。仕上げに使う際は建材屋さんの倉庫まで足を運び、色目の良いラワン材を直接選定して理想の質感に近いものを使用します。

タイル
水回りの仕上げ材として使用するタイル。ガスコンロの隣の壁や、洗面台の立ち上がりの壁など、水はねや汚れが気になる部分に使用します。タイルを使用する一番のポイントはデザインのアクセントになること。タイルならではの優しい質感が空間の表情を豊かにします。
タイルは基本的には汚れもつきにくく、掃除もしやすい素材です。以前は目地が汚れると言われていましたが、今は汚れにくくとても掃除しやすいものになっています。

建具(引戸、ドア)
基本的に既製品を使わず、その家のサイズに合わせて建具を造作しています。シナやラワンを使用し、木の風合いのある建具を職人さんが一つ一つ丁寧につくります。
既製品のドアは寸法が決まっているので、そのドアの寸法に合わせて家づくりをする必要があります。ドアをオーダー寸法で作ることは、マンションの限りある空間を最大限に活かすことに繋がります。
